記事一覧

たけやだより vol.41 その2

《共食のススメ?》
 本当にずいぶん久しぶりに来店くださった
男性が「大将、死んだとじゃなかろうね」と、唐突に真顔でおっしゃるので、
「まだ生きていますよ。死んだらたけやだよりでお知らせしますから」と言いますと、
「そがんと書かんでよか」

 久し振りに来て見ると、店主の姿が見えない。
ひょっとすると・・・なんて思ってくださったんですね。
でも、その時、ちょうど入院中でした。
両足の静脈瘤の手術をしてもらったんです。
「もう入院はしないでしょう」と話していたのですが、こればかりは仕方ありません。
 お蔭様で手術は「あっという間に?終わっていた」と店主が言うくらい、
今回はゆったりとした気持ちで不安もなく、不思議なくらいだったそうです。
看護師さんが
「行ってきますって、奥さんにちゃんと言わんばですよ。」と促してくださるのに対して、
「九州の男はテレがあって恥ずかしかとさ。
そがんことは言い切らん」
とうそぶいて手術室に向かいました。
先回の心臓の手術の時は、店主ひとりで受けとめてのぞみましたが、
今回は、ふたりとも静かな気持ちでいるのが良く解りました。
ですから何の心配もなかったんです。

 私は仕事の合間を縫うようにして病院に通い、
持参したお弁当を広げ、一緒に食事をしたものでした。
「久し振りに一緒に飯を食うなぁ」と店主が言うんです。
そういえば、家にいる時はお互いに時間帯が合わずに、それぞれ個食になっていました。
これまでも入院した際には、出来るだけ一緒に食事をしていたのですが、
日常は孤食に、寂しい思いもしていたんでしょうね。
 同じ仕事をして同じ家に住んでいて、それでも朝も、昼も、そして夜も・・・。
なかなか一緒にゆっくり食事をすることがなかったですね。
 私たちは結構よく話しをする夫婦だと思いますが、お茶を飲んだり、コーヒーを楽しんだりするだけで、
食事の時間までは合わせられませんでしたから、
まるで、おままごとのような病室での食事会は、新鮮でしたね。



  
B!
  

たけやだより vol.41 その1

《すずめのお散歩》
  離れに続く通路に立ち外を見ると、すずめが五~六羽、お向かいの芝生の上を飛び回るようにして、
餌をついばんでいる様子が目に飛び込んできました。
 天気雨の中、あっちへこっちへ、木陰に隠れたり出たり入ったり・・・。
何でもない風景なのに、なんだかとても懐かしく、愛おしく見えてしまったのは、
我が家から庭がなくなり、あの、うんざりするほどのすずめの数と、声、声、声、を耳にしなくなって久しいからだと思い当たりましたね。
 あの頃は、桜の木も、どこもかしこも「すずめのお宿」で、そりゃあ、おしゃべりが、かしましく、うるさいほどでしたね。
店主が玄米をせっせと置いておくので集まりますよね。その代わりに「フンガイ」が・・・。
せっかく植えておいたハーブも、可憐な花も、ほとんどフンガイのため、使用出来ず残念なものでした。
なのに、今は、それさえも懐かしい。
 小鳥のしぐさがまた可愛らしいんですよね。見ていてちっとも飽きません。
おかげで、この日はゆったりとした時間を過ごすことができました。
そうそう、すずめといえば、家の前をちっちゃな保育園児が先生に連れられ、団体で通ることがあります。
近くの公園までお散歩なんでしょね。
突然、黄色い声が沸いてくる?感じで、思わず外へ出てみます。すると、いるいる、
小さな天使たちが、赤やピンク、青に黄色といった帽子をかぶり、おててつないで、
ぺちゃくちゃ
おしゃべりしながら歩いています。
その声音のなんと愛らしいことか!
何を言っているのか聞き取ることは難しいのですが、一生懸命話しているんですね。
思わずこちらのほほも緩んで、幸せな気分になります。



  
B!
  

今年のランチ終了のご案内

皆様、今年も大変お世話になりました。
心よりお礼申し上げますと共に、明年も変わりませず
ご愛顧の程お願い申し上げます。

たけやの夜の営業は27日までですが、
誠にご迷惑をおかけいたしますが
昼の蕎麦ランチは12月22日で終了とさせて頂きます。

明けて、1月5日より始めさせていただきますので
どうぞ宜しくお願い申し上げます。

皆様よいお年をお迎えくださいませ。



  
B!
  

たけやだより の季節

秋が深まり、自然の営みは今も常も変わらない様に見えて
思いもかけない試練を「災害」という形でもたらします。
本当に心傷む出来事が続く中、言葉もありません。

たけやだよりも、年に3回作成し、お届けさせて頂いておりますが、
お読みいただいた方からは「それぞれの人生に触れ、
しみじみとした気持ちになる」とのお声も寄せられます。
投稿してくださる皆様のお陰です。

どうぞ、11月の41号に向けて、皆様の投稿をお待ち申し上げております。
10月の半ばまでにお届けいただけますと助かります。
宜しくお願い申し上げます。



  
B!
  

お盆の営業

暑中お見舞い申し上げます。

急に暑くなりまだまだ身体がついていきませんが
皆様、くれぐれもご自愛の程
お祈り申し上げます。

さて、8月の営業についてお問い合わせを頂いておりますが、
通常の営業です。
お昼のランチも致しますし、ご予約頂ければ、夜も営業いたします。
お盆のオードブル等も承っておりますので
お早めにご用命くださいませ。



  
B!
  

たけやだより vol.40 その5

《 終りに》

 子供が小学校へ入学する頃、若い母親だった私は、とても不安でした。
「この子が悪い友人の仲間に入ったりするんじゃないか。
ちゃんと育つだろうか」など、自信のない私は、母が私を育ててくれたように、
「ちゃんと」育ってくれるだろうかと心配していました。
 私は若くして結婚し、子育てに突入。
いわば子供が子供を育てるといった言葉がぴったりの状況でした。ですから、この子が
「ちゃんと」育つか不安だったんですね。
 そのためには、良い教師、良い友人、良い環境、情操教育・・・。情報源は「良書」といわれる本でしたけど。
 でも、ある時、気がついたんです。
いくら自分の子供だけを守りたくても、私が いつも一緒にいるわけじゃないから守れない。
自分の子供を守るためには、クラスの子供たち全員を守るしかない。みんなが良くなければ
我が子は守れない!
 それからは学校の役員を引き受けたり、積極的に地域の行事にも関わってゆきました。

 今、日本も世界も大きく揺れて、どの方向へ行こうとしているのかと心配しますが、「国を守るのも」と、思うわけです。
国民を守るために、自国民のことだけを考えていては守れませんよ。
だって、世界との関わりなしに日本だって生きていませんから。
 世界の平和は武力では守れません。
このやり方は時代に逆行していると思います。

 本当に国民を守ろうと思うのなら、すべての人が幸せになる道を探すしかないし、そのほうが早道だと信じます。
私は、息子や孫を戦争には参加させたくありません。
どこの家の息子や孫だって、参加して欲しくありません。
語り継がれている戦争の悲惨さは、そのために延々と人から人へと繋いでいる筈です。
ひとりひとりが本当に大切ですし、
ひとりひとりが本当に大切にされる世の中を、
私もそのひとりとして、目指したいと思っています。 



  
B!
  

たけやだより vol.40 その4

《赤しそジュースのお話》

 以前、奈良のシブレットで頂いた「赤しそジュース」が美味しくて、
今年こそはたけやでも作って、皆さんに飲んでもらおう!と固く決めていました。
すると、早岐の平松地区の赤しそが手に入り、味も色も香りも、申しぶんない、赤しそジュースが出来たんです。
実に美味しい!

 でも、美味しいだけじゃなかったんですね。
赤しその、あの赤い色素はアントシアニンです。活性酸素を抗し、動脈硬化予防に大変有効なのだそうです。
そのアントシアニンとクエン酸が融合すると、あの酸味と透き通るような赤色になるんですね。

 そしてクエン酸も様々な効能があるのです。
糖質を分解しエネルギーに変え、ストレスを和らげ、疲労を回復し、血液の浄化、老化抑制、
ダイエットや美容にも効果があり、更に、免疫力強化、アレルギーの予防など、まだまだあるようですよ。
 冷たいお水やソーダ水で割ってお召し上がりください。
お持ち帰りようにペットボトルを用意しました。
500ml入りで600円(税込み)です。
2倍に薄めておあがりください。販売中です。



  
B!
  

たけやだより vol.40 その3

《古希のお祝いに》

 店主は今年古希になります。
体調が優れない時も多かったですし、何度も入院していますから、
本人は自身の父親が亡くなった六十歳という年を、一つの目標にしていたようです。
ところが、なんと! もう七十歳目前!

そしてのたまわく 「古希の祝いにパグを買うてくれんか」
私たちの大切な家族だったパグ犬が亡くなって七年程になります。
私たちも年を重ねてゆくので、世話が出来なくなることを考えますと、
もう一度パグと暮らしたいとは、なかなか決心しかねるところがありましたね。
 でも、店主にとっては大切な意味があるのだろうと、旧知の吉田さんにお願いしていたところ、
とうとうやって来ました。
二月生まれの男の子。

喜んだのは孫たちでした。とても可愛がっています。
ところで、名前はどうするの?ということで、ひと騒動だったんです。
すでに人の数だけ呼び名がありました。
息子たちにはこだわりがあって、最初のパグ犬の名前は彼のものなので、使わないのだそうです。
そういえば不思議と口にしませんね。
店主もそうです。
私はどうしても、とっさに
「キョウチャン」と出てしまいます。
 結局、名前は「パグゾー君」となったのですが、今でもいろんな名前で呼ばれています。
孫たちだけは「パグゾー」と呼びますが・・・。
 しかし、家族が一人増えるだけで家中大騒ぎで大変です。
でもでも、癒しそのものの存在の「パグゾー君」ようこそ我が家へ!
出会えてよかった!



  
B!
  

たけやだより vol.40 その2

《キース・ジャレットがやってきた?》

 以前「オイゲン・キケロ」を聴きながら、と題して書いた、たけやだよりを読んで下さった方から、
一枚のCDを頂きました。
 キース・ジャレットの「完全即興ライブコンサート」でした。
キース・ジャレット、ご存知ですか?
アメリカの有名なピアニストです。
作曲家でもあり、とても多才な人のようですね。
不思議な音楽でした。
たけやの高窓から見える緑のもみじや、木蓮の葉を眺めていると、
風になって、どこかの草原で聴いているような心地になります。
ぼんやりしている時も、少しも邪魔にもならず、
ピアノのソロなのに、柔らかいタッチで、これでもジャズ?って、素人は思ってしまいます。
彼は腕や指で力任せに弾いているのではなく、やはり、降りてくるものに指を任せているんだなと感じました。
だからその色が自在に人の、心の中に入ってくるんだろうなと。
 このところ、よくピアノの演奏を聴いているのに気づきます。
オイゲン・キケロもそうですし、辻井伸行さんのピアノ等、クラシックからポップスまで何でもありですね。
「音楽に国境なし」そして言葉の壁もありませんね。
皆さんのおかげで音楽のジャンルが広がったように思います。
次はどんな出会いがあるのかな?



  
B!
  

たけやだより vol.40 その1

《水がめの桜》
 昨年の十二月でしたか、店主が二階のベランダに伸びだし、電線に架かろうとしている桜の枝を切りました。
それを放置してあるのを見つけた私は、蕾のついている桜を捨てるに捨てられず、
(きっと店主も同じ気持ちで放置していたのでしょう)
大きな枝を切り分けて、大瓶の中にさしておきました。
 離れにも、そして店の入り口にも。
 見た目には枯れ木ですから、暮れから正月にかけては寂しいなと思い、花が咲くまでの間、
リボンをいくつも付けて、見守っていました。
 二月の末ともなれば、少しづつピンクが感じられ、とうとう三月の半ば、
真っ先に咲いたのは、水がめの桜でした。
 土からの栄養もなく、水だけで、ひっそりと咲き始めました。
それはそれは可愛らしく、美しく・・・。

 毎年、桜の開花を待つ気持ちは変わらなかったのですが、毎日毎日、この桜を見て
「頑張ってね、頑張ってね」と話しかけ、
いよいよ、ひとひらの桜が咲いたとき、店主も、息子も「咲いたね」と伝えてくれたのですが、
それぞれ自分が第一発見者のようでしたね。
それほど案じて、待ちわびて、ようやく春の日を迎えた「ことしの桜」でした。
 水がめの桜は、それはそれは美しく華やかに、それもすぐ目の前で咲き誇っていました。
ただ、細く長く伸びた枝の先についている桜は本当に小さくて、か細い花です。
痛痛しいほど可憐で、思わず「ごめんね」とつぶやいてしまいました。
 太い幹につながった花は何の心配もなく見ていられますが、細い細い枝に、水だけの栄養では大きくなれない・・・・
まるで戦禍で食料もなく、幼いいのちが危険にさらされている!  
そんなことまで連想してしまいました。
 与えられたいのちを、精一杯生きて咲く桜に、私も自分のいのちの時間を重ね、
一生懸命生きてゆこうと、こころ新たに思いました。



  
B!